<記憶風景を縫う>第1回勉強会 「アルピジェラとはなにか」

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アルピジェラ<孤独なクエカ Cueca Sola> Violeta Morales作, 1990年
胸に行方不明の夫の写真をつけて踊る女性達の姿

 

1973年以降のピノチェト独裁政権下のチリで、政治弾圧で家族を失ったり、貧困に苦しむ女性たちが、自分たちの日常生活をモチーフに作成したキルト<アルピジェラ>。2000年代より、紛争や自然災害・人工災害を経験した世界の各地で展示や制作の活動が広がっています。
この<アルピジェラ>を手掛かりに、東日本大震災に起因する津波や原発事故と放射能汚染を経験した東北において、惨禍の記憶と表現について考え、伝えるために私たちはこのプロジェクトを立ち上げました。
<アルピジェラ>とその関連領域に関する勉強会やディスカッション、ワークショップを開催し、2016年度末には展覧会という形で成果を発表する予定です。また、2017年度には全国各地への巡回展を行い、各地でのイベントの様子やフィードバックを含む形で、再度東北で展覧会を開催、その成果を印刷物にまとめることも検討しています。
キルトを契機とした多様な思考の実践を通して、被災地における記憶の継承と表現や活動について、多くの方々と学び共有する機会となればと考えています。

 

<記憶風景を縫う>第1回勉強会

「アルピジェラとはなにか」

アルピジェラは、南米で作られているアップリケのタペストリー。もとはチリ沿岸部イスラ・ネグラ地域の伝統手芸です。1973年以降のピノチェトによる軍事独裁下、貧しい女性たちがこのアルピジェラを用いて自分たちの日常生活を表現し、人権侵害に抵抗するネットワークを形作っていきました。今回は、このアルピジェラとそれに関わる動きの概要を学びます。

日 時:2016年6月15日(水)19:00〜21:00
会 場:全部・穴・会館<ホール>(仙台市青葉区大手町3-2)
講 師:酒井朋子(東北学院大学)
参加費:500円(資料代+お茶付き)、予約優先
予 約:メールにて氏名と人数をお知らせください。
Email:arpilleras(at)survivart.net
*(at)を@に変えて送信してください
定 員:20名

◎講師略歴
酒井朋子|さかい・ともこ
1978年北海道生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了。ブリストル大学Ph.D(社会学)。東北学院大学教養学部准教授。主な著作に『紛争という日常 北アイルランドにおける記憶と語りの民族誌』(人文書院、2015)がある。

主催:「記憶風景を縫う」実行委員会
共催:Survivart

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