真夜中の芋煮─ロミオとジュリエットについて

mayonaka

 

●真夜中の芋煮─ロミオとジュリエットについて

現在でも世界中で上演され続けている、シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』(原題:Romeo and Juliet, 1597頃)。今回は、この戯曲をキーワードに、言語と音楽の側面から、二人のゲストにお話いただきます。

トーク前半では、『ロミオとジュリエット』が現代の英語に与えた影響や、日本語訳をつけにくいその複雑さについて、翻訳家の齋藤高晴氏にご紹介いただきます。つづいて、戯曲成立から200年以上を経て生まれた、『ロミオとジュリエット』と題されたクラシック音楽の数々について、それぞれの曲の特徴を指揮者の遠藤和紀氏に解説していただき、『ロミオとジュリエット』の世界を辿ります。

そしてそして、真夜中になったら、山形県真室川産「甚五右ヱ門芋」と原木なめこを使った、醤油仕立ての山形風芋煮をふるまいます。ロミオとジュリエットからの芋煮で、思い思いに語り明かしていただけたら…
寒さもます時期ではございますが、お誘い合わせのうえ、全部・穴・会館 <ホール>へ足を運んでいただけたらと思います。

 

日 時: 2013年11月15日[金]21:00開場、26:00頃終了
ゲスト: 遠藤和紀(指揮者)、齋藤高晴(翻訳家)
参加費: 1000円+自分が飲みたい飲料(その他、食べ物持ち込み歓迎)
定 員: 30名(要予約)

予 約: 定員に達しましたのでご予約を締め切りました(11/13)

会 場: 全部・穴・会館 <ホール> 地図はこちら
主 催: Survivart

 

<タイムテーブル>
21:00- 開場
21:30- トーク「ロミオとジュリエットについて」
24:00- 芋煮と談話

注意)トークと芋煮は逆転することもあります。

 

<ゲスト略歴>
齋藤高晴|さいとう・たかはる
1982年、宮城県生まれ。コミューナ・トランスレーション・デザインLLP代表(2011-)。英国エセックス大学にて映画学・美術論を専攻(2001-2006)し、2006年から仙台を拠点に翻訳家・通訳として活動。主な翻訳プロジェクトにせんだいメディアテーク「3がつ11にちを忘れないためにセンター」英語字幕制作、水戸芸術館「3.11とアーティスト:進行形の記録」カタログ翻訳など。

遠藤和紀|えんどう・かずき
福島県福島市生まれ。宮城大学、福島学院大学非常勤講師。チェロを間瀬利雄(桐朋学園大学)、丸山泰雄、村井将(NHK交響楽団)、指揮を渡辺勝彦に師事。ミュージック・アソシエイツ・センダイ(MAS)、しおがまポップスオーケストラ(SPO)、オーケストラ・ドゥ・センダイなどの指揮者、トレーナーを務めている。

 

 

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ジュリエット「ああ、ロミオ様、ロミオ様! なぜあなたは、ロミオ様でいらっしゃいますの? お父様と縁を切り、家名をお捨てになって! もしもそれがお嫌なら、せめてわたくしを愛すると、お誓いになって下さいまし。そうすれば、わたくしもこの場限りでキャピュレットの名を捨ててみせますわ」

ロミオ「 黙って、もっと聞いていようか、それとも声を掛けたものか?」

ジュリエット「わたくしにとって敵なのは、あなたの名前だけ。たとえモンタギュー家の人でいらっしゃらなくても、あなたはあなたのままよ。モンタギュー ――それが、どうしたというの? 手でもなければ、足でもない、腕でもなければ、顔でもない、他のどんな部分でもないわ。ああ、何か他の名前をお付けになって。名前にどんな意味があるというの? バラという花にどんな名前をつけようとも、その香りに変わりはないはずよ。ロミオ様だって同じこと。ロミオ様という名前でなくなっても、あの神のごときお姿はそのままでいらっしゃるに決まっているわ。ロミオ様、そのお名前をお捨てになって、そして、あなたの血肉でもなんでもない、その名前の代わりに、このわたくしのすべてをお受け取りになって頂きたいの」

ロミオ「お言葉通りに頂戴いたしましょう。ただ一言、僕を恋人と呼んでください。さすれば新しく生まれ変わったも同然、今日からはもう、ロミオではなくなります」

参考:新潮文庫『ロミオとジュリエット』;シェークスピア作;中野好夫訳;<第2幕第2場>より

JULIET
O Romeo, Romeo! wherefore art thou Romeo?
Deny thy father and refuse thy name;
Or, if thou wilt not, be but sworn my love,
And I’ll no longer be a Capulet.

ROMEO
[Aside] Shall I hear more, or shall I speak at this?

JULIET
‘Tis but thy name that is my enemy;
Thou art thyself, though not a Montague.
What’s Montague? it is nor hand, nor foot,
Nor arm, nor face, nor any other part
Belonging to a man. O, be some other name!
What’s in a name? that which we call a rose
By any other name would smell as sweet;
So Romeo would, were he not Romeo call’d,
Retain that dear perfection which he owes
Without that title. Romeo, doff thy name,
And for that name which is no part of thee
Take all myself.

ROMEO
I take thee at thy word:
Call me but love, and I’ll be new baptized;
Henceforth I never will be Romeo.

参照:http://shakespeare.mit.edu/romeo_juliet/full.html より

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P.S.
11月15日(金)は、せんだいメディアテークでダムタイプによるパフォーマンス作品「S/N」の映像上映あり!とてもオススメですので、ぜひ観覧後にその足でホールまでお越し下さい。
http://www.smt.jp/dialogues/lovers.html
http://www.smt.jp/dialogues/seinorin.html
14:00 S/N(無料上映)
16:00 S/N(無料上映)
19:00 S/N(無料上映)

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