2012.01.21 レポート
◎プレイベント第一弾 田村友一郎 作品上映+トーク
2012 年1月21日(土)18:00-21:00
ゲスト:グリッサゴーン・ティンタップタイ(Skype 中継/タイ語通訳付き)
ついに<ホール>のこけらお落とし?です。
まずは、Survivartのこと、「全部・穴・会館 <ホール>」のことを紹介し、田村友一郎さんにバトンタッチ。彼と、タイのバンコク在住の映像アーティスト、グリッサーゴーン・ティンタップタイさん(通称:ごーくん)との出会いのいきさつからスタート。
ごーくんは、トーキョー・ワンダーサイトのレジデンスプログラムで約3ヶ月間日本に滞在。その際に、ごーくんをTWSに推薦したウィットさん(ウィット・ピムカンチャナポン)の勧めもあり、田村さんがごーくんとペアを組むこととなったそう。役割としては、慣れない日本での滞在のサポートという面も少なからずあったかとは思いますが、基本的にはお互いの作品作りに関わるというプログラムなのだそうです。
滞在中は、東京都内だけでなく、父島、宮崎、福島、宮城を共に訪問し、ごーくんが日本を去る数日前には、彼の短編映画の撮影を田村さんが担当。そして2012年2月から今度は田村さんが約1ヶ月間タイを訪れ、現地で新たな新作あるいは協働作品を作るようです。成果作品は、3月にTWSでスタートする「トーキョー・ストーリー 2011」という企画で見られるようですので、ぜひサイトをチェックしてみてください。
http://www.tokyo-ws.org/archive/2012/01/tws-2011.shtml
田村さんは、ごーくんのことを、折口信夫(民俗学者/国文学者)のいうところの「まれびと」と表現していました。そのあたりについては、こちらのページをどうぞ。
http://damianoyurkiewich.com/predawn/index.html
ところで、この日の一番の心配事は、タイにいるごーくんとのSkype中継だったわけですが、全く問題ないどころか、J-Waveの番組中継になぜかごーくんが参加してしまった時の音声を使った彼のすばらしい映像作品も、タイからストリーム再生してもらったりと、とにかくネットをフル活用しての会となりました。
そんなこんなで、時間をかなり超過してのプレイベント第一弾となりましたが、田村さんとごーくんが、ほぼ言語での対話は不可能にも関わらず、互いにいろんなものを受け取り合いながら作品制作に活かしているというのが、大変興味深かったです。技術と経験を備えた身体がそれぞれにあるからこそ、協働を可能としているんでしょうね。
おまけ)
アピチャッポン監督による人権をテーマにしたショートムービー「Mobile Men」にごーくんが出演しています。