12月17日(土)開催 <記憶風景を縫う>第7回勉強会「手仕事にみる被災の経験:インド西部地震と東日本大震災」

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インド西部地震の様子を、伝統の手仕事である刺繍で表現した作品

 

1973年以降のピノチェト独裁政権下のチリで、政治弾圧で家族を失ったり、貧困に苦しむ女性たちが、自分たちの日常生活をモチーフに作成したキルト<アルピジェラ>。2000年代より、紛争や自然災害・人工災害を経験した世界の各地で展示や制作の活動が広がっています。
この<アルピジェラ>を手掛かりに、東日本大震災に起因する津波や原発事故と放射能汚染を経験した東北において、惨禍の記憶と表現について考え、伝えるために私たちはこのプロジェクトを立ち上げました。
<アルピジェラ>とその関連領域に関する勉強会やディスカッション、ワークショップを開催し、2016年度末には展覧会という形で成果を発表する予定です。また、2017年度には全国各地への巡回展を行い、各地でのイベントの様子やフィードバックを含む形で、再度東北で展覧会を開催、その成果を印刷物にまとめることも検討しています。
キルトを契機とした多様な思考の実践を通して、被災地における記憶の継承と表現や活動について、多くの方々と学び共有する機会となればと考えています。

 

<記憶風景を縫う>第7回勉強会

「手仕事にみる被災の経験:インド西部地震と東日本大震災」

日 時:2016年12月17日(土)15:00~17:00
会 場:bdbdbd(仙台市青葉区本町3-2-2 カワムラビル3F)
仙台市営地下鉄南北線[勾当台公園駅]徒歩3分
    *会場は<ホール>ではございませんのでご注意ください。
講 師:金谷美和(国立民族学博物館外来研究員)
参加費:500円(資料代+お茶付き)、予約優先
予 約:メールにて氏名と人数をお知らせください。
Email:arpilleras(at)survivart.net *(at)を@に変えて送信してください
定 員:20名

私たちは、災害のような特別な出来事が生じた場合、その時と場所を刻みつけるような行為を行ってきました。メモリアルやモニュメントといった建造物が建てられることが挙げられますが、それらは本来多様であるはずの、ときには相対立するような記憶が、大きなストーリーに回収されたり、少数者の経験を捨象するようなかたちで建設されていることが指摘されます。今回の勉強会では手仕事でつくられた布工芸品に注目し、そこにより個人的な経験が刻印されていることについて学びます。

 

金谷美和|かねたに・みわ
1969年奈良生まれ。京都大学人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士。文化人類学専攻。国立民族学博物館外来研究員のほか大阪芸術大学などで教鞭をとる。主な著書に『布がつくる社会関係――インド絞り染め布とムスリム職人の民族誌』(思文閣出版、2007)がある。

 

主催:「記憶風景を縫う」実行委員会
共催:東北学院大学地域共生推進機構、Survivart

 

◎「記憶風景を縫う」実行委員会のFacebookページを開設しました。
https://www.facebook.com/arpilleras.jp/

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